ベルモット編 正体推理・考察

ただでさえ信じ難い人物が浮かび上がってくるかもしれないんだから-「あの方」の正体に迫る-

こんにちは、鳥子です。

今回は、いわゆる「あの方」について触れるメモを残しておこうと思います。ボスから触れていった方が今後、いろいろ考える上で、考えやすくなることがあるのではないか?と思い、「あの方」について取り上げています(詳しくまとめる目的ではありません)。

1.大富豪・烏丸蓮耶

CARASUMA

95巻、ラム編の途中でラム判明より前に工藤優作赤井秀一が辿り着いた羽田浩司殺害事件に残されたダイイングメッセージです。

その8文字が表すのは、

この世にいないはずの大富豪・烏丸蓮耶

30巻で名前と別荘・黄昏の館が登場しました。

40年前、死期が迫った100歳を超える大富豪が、母親が残した財宝を一目見たいと多くの学者を黄昏の館に呼び集めました。残酷にも、宝を見つけられない学者達を次々と殺害した人物が烏丸蓮耶です。高齢であるため殺害させたの方が正しいのかもしれません。今は亡きピスコが、「あの方」に長く仕えたということ、24巻で歳をとっても暗殺を行なっていたことを踏まえると、当時殺人を行なったのはピスコかもしれないですね。

烏丸蓮耶とその描写

年齢とプロジェクトの開始時期

灰原曰く、組織のプロジェクトは半世紀前から始まっており、工藤新一=江戸川コナンはそのプロジェクトに深く関わっているようです。つまり、プロジェクトを始めたボスは最低でも50年は生きています。烏丸は生きていれば140年は生きていることになるので、この条件に当てはまります。

アドレス=七つの子=カラス

二元ミステリーでベルモットがボスにメールを打っていたそのアドレスの音をコナンは覚えていました。どこか、悲しげな気持ちにさせるその音はストラディバリウスの不協和音で、童謡の七つの子であったと判明します。カラスが登場するこの曲は、組織の好むブラック(烏の色)を思わせ、烏丸蓮耶の名前を連想させます。

刻まれた烏の紋章

黄昏の館には、烏丸の特注した物が残っており、烏丸家を全面に押し出すように烏の紋章が刻まれていました。

灰原曰く

灰原はボスのアドレスに対し行動を起こそうとするコナンに向けて、ただでさえ信じ難い人物が浮かび上がってくるかもしれないんだから、と言いました。確かに、千間降代や工藤優作の発言からも烏丸蓮耶は死んでいて、信じ難い人物であると言えそうです(死者が蘇ったのだから)。

ベルモット曰く

バーボン編で、ベルモットがジンに伝えた「あの方」のヒントは、ボスは慎重居士…石橋を叩きすぎて壊しちゃうタイプというものでした。かなり、慎重な性格のようです。

………?

慎重居士で石橋を叩きすぎて壊してしまうようなタイプの人間が、自分が組織に関係していると少しでも結びつくような曲を連絡手段の1つに使うのはかなり違和感がありますね。しかも烏丸蓮耶は烏を様々なものにシンボルとして刻むほどに、自分の存在をアピールしています。黄昏の館で多くの人間が亡くなって、その情報が外に出なかったのは、慎重居士のような一面を感じさせますが、メールアドレスに七つの子を使った点から、烏丸が慎重居士とは言い難く少なくとも現在のボスである、というのは言えないのでは?と感じています。

主人公とボスの共通点

仮に烏丸蓮耶がボスだと言えるのであれば、主人公江戸川コナンこと工藤新一と黒の組織のボス(とされる)烏丸蓮耶にはある共通点があります。それは、表舞台から消え去った、死んだことになっているということです。主人公のライバル、というかボスとしては相応しい共通点と言えるでしょう。

ちなみに、もう1人の宿敵(こいびと)は、怪盗キッドと黒羽快斗のダブルフェイスという点が主人公と共通する点ですね。

2.本題ー生きているのか

少し長くなりましたが、ここからが本題です。烏丸蓮耶は生きているのか?ということを考えていきたいと思います。

死人が蘇った例

説明するまでもないですが、主人公の江戸川コナンが工藤新一だったという件や、赤井秀一は沖矢昴として蘇った件、原作で断定されたわけではないですが、別記事で触れている宮野エレーナが若狭留美ではないか?という件、イーサンが黒田兵衛ではないか?という件など、死んだとされた人物が別人として生きていたという話はコナン界ではよくあることです(後半2つはないかもしれないですが、死んだと思われた人物が生きていて犯人だったというケースはよくある)。灰原についても、宮野志保はミステリートレインで爆破により亡くなったことになっていますが、実際は生きています。

変装

コナン界の、別人だった(文化祭の新一≠コナン)、同一人物だった(沖矢=赤井)、死んだ人間が生きていた(沖矢=赤井)、などの話を支えているのが変装スキルです(幼児化は特殊ですが)。黒羽盗一流派の変装術や独自のメイクスキル、整形による変装・なりすましが行われている例は多いです。

例えば、青の古城探索事件では、宝欲しさに間宮マス代を乗っ取った(整形した)西川睦美が真犯人でした。そして人魚はいなくなった、では130年生きているとされた島袋弥琴に独自のメイクで成り切った島袋君恵が犯人でした。死羅神様の事件では、工藤新一が容疑者でしたが、実際は工藤新一に恨みを持つ日原誠人が整形をしていました。シャロン・ヴィンヤードについても、コナンはシャロン・ヴィンヤード=クリス・ヴィンヤード=ベルモットと同一人物であると考えていて、ジョディさんが指紋が同じだったことを指摘しています。

ここまで見ると、烏丸蓮耶本人が誰かに変装して生きている可能性も、烏丸が亡くなって誰かが烏丸に成りすましている可能性も両方考えられます。成り済ましか、本人か見破る方法については、詳しくはキッドの記事が書ければ、そこで書きたいですが、ここでは再度、これまでの描写を振り返りたいと思います。

別人の可能性

まず、烏丸蓮耶と「あの方」が同一人物かどうかという点ですが、前述したとおり、ベルモットのボスは慎重居士発言という点では、カラスを強調する烏丸と連絡用のメールアドレスにカラスを感じさせることは違和感しかないです。ベルモットが見ている「あの方」は、七つの子から自分がボスだと辿り着かせるような人間ではないはずです。むしろ烏丸を変わり身にするようなタイプ。

続いてキールですが、キールは(実際はNOCですが)、「あの方」が見込んだ人間で、バーボンと共に疑われながらもまだ生存しています。烏丸の行動を見てみると、千間降代の父、恭介曰く、財宝を見つけても殺されるという残虐性があります。この行動は、ジンを思わせるような、疑わしきは罰せよタイプです。慎重と言えば慎重ですが、赤井と繋がっているかもしれないキールにチャンスをやり、キールを組織に戻している「あの方」とはまた、異なる思考のように感じ取れます。「あの方」は、疑いがある場合にすぐ消す慎重さというより、疑いが確定してない段階では消さないという慎重さを持っているとも取れます。

ピスコのケースを見ると、暗殺している姿が撮影されてしまったため、物的証拠があることから、疑惑の対象ではなく、確実に消すべき対象になったと考えられます。ピスコは長い間「あの方」に仕えたということですが、定量的ではないので長い間ってどれくらいなんだろうと思ってしまいますよね。ベルモットもシルバーブレットを長い間待ち望んでいたと言っていました。ピスコ(71)が40年前にも黄昏の館で殺人に関わったと考えるなら、ピスコが見ている「あの方」は烏丸蓮耶そのものと言えそうですが、キールを生かしている点や、烏丸と七つの子の関連付けがベルモットが思う慎重居士と考えにくい点から、ベルモットが見ている「あの方」は烏丸蓮耶のフリをした、なりすました誰かと考えられそうです。

千間降代の発言を読むと、烏丸蓮耶は20年前には亡くなっており、烏丸家も衰退し、館も他の人に渡っていたとされています。烏丸蓮耶が千間恭介など、学者を呼び集めたのは40年前でその理由が、死期が迫った烏丸が母親が隠した財産が見たいからというものでした。千間恭介は毎日、降代にお金と手紙を送っていましたが、半年後にピタリと手紙もお金も送られなくなりました。その最後の手紙の真相に降代が気付いたのが20年前ですが、烏丸が学者を見せしめに殺し始めたのは、恭介が烏丸の仕事を始めて半年後ということになるので、烏丸が感じた死期通りに亡くなったのであれば、烏丸が亡くなった時期は、そのすぐ後になるのでしょうか。

となると、例えば、組織の開発する若返りの薬で烏丸が生きてる可能性もありましたが、シルバーブレットが完成したのは18年ほど前になります。烏丸は40年ほど前には亡くなったというのであれば、烏丸が生き延びるために薬を開発させたものの、間に合わなかったという可能性の方が高いように思います。

3.別人の選択肢と候補の条件

別人がなりすました可能性が高いので、その人物の条件を考えてみようと思います。以下が私が考える条件です。

烏丸になりすました「あの方」は

  1. 幼児化を知らない人物
  2. 烏丸と関わりがありそうな過去を持つ人物
  3. 主人公と同じく死んだことになっている人物
  4. 多くの人がその死を認知している人物
  5. 烏丸蓮耶になりすますことができる人物

また、検証するための条件は以下です。

  1. 慎重居士のような人物
  2. 灰原がベルモットと何かすることで全てを終わらせることができる(、その影響を受ける)人物
  • 幼児化を知らない人物

これは説明必要ない気がしますが、ベルモットが宝物である工藤新一と蘭をこっそり?守っており、守り抜くためにも、コナンが工藤新一が幼児化した人物であること、つまり幼児化を組織の人間には話していません。この点から「あの方」は幼児化を知らないと判断できます。知っていたらコナンも灰原も消されてしまいますね。

  • 烏丸と関わりがありそうな過去を持つ人物

98巻までの描写…もう少し狭めて95巻で烏丸が登場するまでの描写で、烏丸となんらかの繋がりがありそうな過去が描かれている人物でないと烏丸になりすませないように思います。具体的に描かれていなくても、数十年前〜の過去が描かれた人物や、数十年前はこんな人だった、とその人物を知っている人が語っている間接的描写がある人物が対象になると考えています。例えば、富豪の阿笠栗介は50年前に亡くなったことが博士の発言からわかっています。

  • 主人公と同じく死んだことになっている人物

これは、上述の通り、主人公との共通点ということで、烏丸と同じく死んだ(とされる)人物、消えた描写がある人物などが烏丸に変わる「あの方」として相応しいと考えています。灰原の発言からもただでさえ信じ難いというのは、「この人がこんなことするわけないよ」以上の驚き要素である「え?そもそも亡くなってるじゃん」に該当すると考えられます。つまり、「信じ難い人物」の選択肢としては、普通その対象は、生きている人の中からこの人の性格じゃそんなことしないから信じ難いなぁと考えますが、「ただでさえ」が付くことによって、そもそも対象として入っていなかった「死者」が選択肢に入りうることを示しているのではないでしょうか。

  • 多くの人がその死を認知している人物

コナンは烏丸のことを知っていたんでしょうか?千間曰く20年前には烏丸家自体が衰退しているわけですが、烏丸グループというものは18年前にもありますし、烏丸蓮耶の名は黒羽快斗も知っていたようなので、同じくコナンも知っていたと考えてよさそうです。灰原のコナンに向けての「ただでさえ信じ難い人物」という発言、これは、コナンもその死者を知っていると判断しての発言かと思います。その死者が烏丸を指す場合、コナンが烏丸、烏丸の死を知っていることを灰原が把握している必要があります。

つまり、「ただでさえ信じ難い人物」の選択肢になり得る人物は、コナンがその人物の死を知っていること、を灰原が把握している、そういった人物が対象となります。阿笠栗介を例に見ると、97、98巻で阿笠栗介が再び出てきて、灰原もコナンもその死を博士から聞いてる!となりそうですが、「ただでさえ信じ難い人物」発言をしたのは46巻、最初に栗介が登場したのは12巻でそのときは灰原はいませんでした。

より厳しく範囲を狭めていくと、灰原登場の18巻から46巻の間に、「ただでさえ信じ難い人物」がいることになります。例えば烏丸もそうですが、酒巻昭監督が該当しますね。ただ、烏丸の死をコナンが知っているかどうか灰原が掴んでいた描写があったかどうかというところですね。

  • 烏丸蓮耶になりすますことができる人物

ここまでの条件に、この条件を加えると基本的には1人しか当てはまらなくなるのですが、元々のプロジェクトを始めた人間が烏丸だったとしても、烏丸に変装することができれば、組織、プロジェクトごと乗っ取ることは可能になるかと思います。であれば、ピスコが思う「あの方」が烏丸で、ベルモットが思う「あの方」が別人だったとしても問題はないわけです。また、アドレスに烏丸と結びつくような曲を選んだところで、実体が烏丸でなければ雲隠れできるようになっていると考えることができます。

4.私が考える「あの方」の正体

ここまでの条件を考慮すると、

浮かび上がる黒の組織のボス…

「ただでさえ信じ難い人物」…

私が考える、その正体は…

アメリカの大女優…

シャロン・ヴィンヤード

クリスの母親、シャロンこそ

組織のボス、「あの方」だと考えています。

クリス、烏丸蓮「」、「マリア」ちゃんを探せ、梓さんの安室さんって「クリスマス」何か予定あります?、全てが「神様」に繋がっているように見えますね。

この世に神様なんているのかしら?

という言葉が浮かんできますね。

「え?コナンちゃんと読んでないの?シャロンはクリスでベルモットだよね?」

という考えの人もいると思います。ということで、次は「あの方」としての証拠確認、検証を記載しようと思いますが、続きはまた別の記事にするつもりです!

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5.余談

3月のラム候補を挙げた時点で「あの方」に辺りをつけていたのですが、ここでの記載となりました。

ラム候補として気になる人物にエドワード・クロウを入れたのは、私は「あの方」がシャロンだと思っていたため、アメリカへ行った目的が「あの方」に会いにいったのでは?という勘繰りがあったからです。

エドワード・クロウのラムとして怪しいと思った点は

  • 横溝参悟同様に距離感がおかしいところと、
  • コロンをつけていたり、ソーイングセットを所持していたりという描写が女のような男、
  • 身長が高いところが大男、
  • あとは、白髪や髭などが老人

を思わせるのかなという点ですね。

ただ、既に別記事で書いているようにバーボンを疑うことができる描写はエドワード・クロウにはないので、エドワード・クロウがラムという選択肢はないのかなと考え、本物のラムは横溝参悟だという結論に至りました。年齢的な面、若狭留美の反応で考えると黒田兵衛(黒髪)っぽい感じはありますが。

次は、真純か、キッド(変装術)のメモを経由して

書き溜めているベルモットのメモを載せようかな

と思います。見直しも色々していこうと思います。

また、メモを読んでいただければと思います♪

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