こんにちは、鳥子です。
今回の記事では、シャロンとクリスの別人説、指紋編と題して、本当にシャロンとクリスは同一人物なのか?ということを考えるために、2人が同一人物であるといわしめている指紋について考えたいと思います。
指紋とは?
それは人間が生まれながらにして天より授かった終生不変のエンブレム…
万人不同であるため犯罪捜査において最も確度の高い証拠になりうる痕跡…指紋…
まずはこちらのセリフから指紋について振り返ります。「終生不変」とは生まれてから死ぬまで変わらないことを示し、「万人不同」とは、一人ひとりの、一本いっぽんの指紋が異なることを意味します。指紋はこれらの特徴があるため、犯罪捜査において最も確度の高い証拠となります。
指紋のトリック?
ここで私は、シャロンとクリスが同一人物である根拠となったこの指紋の一致について、本当は別人なのになんらかのトリックが使われているのではないか?と考えています。指紋のトリックについては、赤と黒のクラッシュにおける赤井秀一の偽装死にて使われました。こちらの記事では、赤井秀一が利用した指紋のトリックについてまとめています。ぜひご覧ください。
ど、どうしたんだね?‐赤井秀一の偽装死・指紋のトリックについて‐
さて、この赤井秀一が利用したトリックは次のようなものでした。まず、コナンが病院に潜伏している組織の人間を炙り出すために、携帯を落としたことで、楠田陸道がコナンの携帯を拾いますが、この時、携帯に楠田の指紋がつきます。
その後、FBIに追われた楠田陸道が拳銃自殺。組織が病院にやってくるということで、赤井秀一が指をコーティングし、赤井秀一の指紋がつかないようにします。
その上で、赤井秀一がコナンの携帯を触りますが、コナンの携帯には、赤井の指紋がつきません。
そして、キールの手により赤井が射殺され、楠田の遺体と赤井秀一のすり替え、すなわち偽装死が実行されます。
その後、コナンの携帯と遺体の指紋が照合され、指紋が一致します。指紋の一致により、遺体が赤井秀一のものと証明されるわけですが、実際には携帯に残った楠田陸道の指紋と楠田陸道の遺体の手の指紋が一致した、つまり、楠田陸道の遺体の証明が行なわれただけとなります。
しかし、楠田陸道が携帯に触っていたことを思い出させないように誘導することで、楠田陸道の遺体を赤井秀一だと思わせることに成功しました。
ここから得られる教訓は、万人不同、終生不変である指紋は、使いようによっては他人を自分と思わせることが可能、ということです。
シャロンとクリスの指紋
さて、続いてこちらの動画では、シャロンとクリスが同一人物と考えられている経緯についてまとめています。
FBIのジョディ捜査官は、20年前、自宅に侵入した女によって両親を殺害され、家に火をつけられました。その時、謎の女は、自殺に見せかけて殺害したジョディ捜査官の父親の眼鏡を素手で触れています。奇跡的に火災に巻き込まれなかったジョディー捜査官は、事件当時に、この眼鏡を謎の女から返してもらっていて、大事に持っていました。
その際に謎の女がA secret makes a woman waman.と発言します。
そして、ジョディ捜査官は、父の仇である謎の女の発言を記憶していましたが、作中時系列の1年前、シャロンの葬儀が行われた際に娘のクリスが発言した、A secret makes a woman waman.に反応します。
ジョディ捜査官の調査により、20年前に付着したメガネの指紋とクリスの指紋が一致します。さらに、20年前の被疑者にしてはクリスは若すぎるということでシャロンの指紋を調べたところ、それも一致したため、同一人物となったという経緯です。ただし、メガネ以外の指紋については、どこの指紋を取ったのか不明です。
20年前のメガネの指紋、クリスの指紋、シャロンの指紋が一致したということですが、ここで私は、赤井秀一の指紋トリックに近いことが、クリスの指紋採取の際に行われたのではないか?と考えています。
シャロンとクリスの指紋トリックの仮設
私は、20年前にメガネに付着した指紋は、シャロンのものだと考えています。
このFBIが1番目に採取した20年前にメガネに付着した指紋は、シャロンにとって偶然ついてしまった変え難い事実であり、物的証拠となります。
ではここで、1年前のシャロンの葬儀後、ジョディは、クリスと20年前の女の発言の一致から、胸を高鳴らせて調査を開始しました。
このFBIの動きがシャロンやクリスに感じ取られてしまっていたらどうでしょうか?
シャロンやクリスが「今後FBIが生前のシャロンの指紋を調べるかもしれない」と考えたとしたら、
FBIがクリスの指紋を調べる前にクリスとシャロンが入れ替わる、あるいは、シャロンの指紋が付着した何かを用意して、クリスのものだと思わせながら、シャロンの指紋を取得させることができれば、全ての指紋がシャロンのもので一致することになります。
しかし、FBIの意識としてはクリスの指紋を採取したと思っているため、クリスと20年前の女の指紋が一致したという事実、クリスとシャロンの指紋が一致したという事実が、シャロンとクリスが同一人物だったと思わせるミスリードになったとは考えられないでしょうか?
これは、赤井秀一だと思って採取した指紋が、実は楠田陸道のものだったというトリックからの着想となります。
私としては、あくまで、今後もしかしたらひっくり返るかもしれない、ありえるかもしれない、というふうに頭の隅に置いておいてもらえると嬉しいです。
今後の鍵?
さて、今後の鍵となるかもしれない描写についても、触れておきます。
ニューヨークの事件のあと、35巻の蘭と新一(実際にはコナン)との電話で、蘭が「そういえば、あのハンカチどこいったの?」と新一に聞いています。
新一は「そういえばどこにいったっけ」と思っていますが、私はこのハンカチが事件に関わる唯一の物的証拠だと考えています。
といっても、1年前のDNAや指紋がハンカチにどれくらい付着して残るものなのかというところではあるのですが、私の仮説ではこのハンカチはシャロンが触ったものとなるため、クリスの指紋とは異なる指紋ではないか?と考えています。
そして、このシャロンからもらった「どこかに消えたハンカチ」が今後登場するのではないか?と考えています。
さて、ハンカチと組織といえば、黒の組織との再会で登場した虹色のハンカチが思い浮かびます。
ベルモットは、事情聴取前のピスコにハンカチを渡しました。ピスコの遺体がどこまで燃えてしまったのかにもよりますが、もしもベルモットが触ったハンカチが焼け残っていたら、蘭が渡されたハンカチと指紋照合など行えるかもしれません。
あるいは、99巻の工藤優作の推理ショーでは、ベルモットがキッドのふりをした上で、優作に変装しました。実はこの時、ベルモットは素手でタブレットに触っていますが、このタブレットと蘭がもらったハンカチの指紋照合も行えそうですね。
簡易まとめ
さて、今回の記事について簡単にまとめると、
指紋はその人しか持っていないものにはなりますが、赤井秀一を例としてやりようによっては他人だと思わせることができます。
また、シャロンやクリスの指紋の一致も、FBIの調査時に本人同士が入れ替わる、あるいは指紋を用意することでミスリード可能ではないか?と考えています。
あくまでも可能性の話なので、シャロンとクリスの別人説は「ありえるかもしれない程度」に思っていただけると嬉しいです。
また、メモを読んでいただければと思います。