こんにちは、鳥子です。
注意
こちらはサンデーの内容が含まれる記事ですので単行本派、アニメ派の方はご注意ください。
今回は、
2024年8月28日サンデー掲載の名探偵コナンFILE 1131
の事件について感想・考察を書いていきます。
前回の記事はこちら
名探偵コナン サンデーFILE.1130 感想・考察「 支子色の初日 」
概要
前回、コナンと平次、大塚楓役の倉石洋歌が、仮眠中の服部平一役の庵坂典馬を起こしに行った際、外山落葉役の垣脇綾梨が転落したところで終わりました。
今回の話をざっくり振り返ります。救急車を呼んだものの、垣脇はもう助からないだろうと判断されました。
遺体の懐にはスマホが入っており、画面には、残りは2人、傀儡の悪魔と書かれていました。まだあと2人亡くなるようです。
遺体は奇妙なポーズをとっており、伊織駿河役の長窪信哉は前に劇で使ったものに似ていないか?と毛利大五郎役の吉浦利堅に話します。
コナンと平次は、事情聴取の間に稽古部屋を出た
- 服部平一役の庵坂典馬
- 大塚楓役の倉石洋歌
- 伊織駿河役の長窪信哉
- 毛利大五郎役の吉浦利堅
の4人の中に犯人がいると考えます。
そして、今度から1人につき1人警察官をつけることになります。
ここで再び事情聴取が行われます。
順番は服部平一役の庵坂典馬、大塚楓役の倉石洋歌、伊織駿河役の長窪信哉、毛利大五郎役の吉浦利堅の順でした。
服部平一役の庵坂典馬
2人目の被害者が転落した際、仮眠室で寝ていたと証言します。
「聞こえたのが被害者の声と地面に落ちた音だけだったなら、録音した音をタイミングよく流したのではないか」と小五郎が考えます。
しかし「叫び声が遠くなっていったことや、地面に落ちた音も下の方から聞こえたこと」から、録音ではないとわかりました。
大滝警部は「寝ていたのはマネキンではないか?」と考えますが「寝返りも打っていたことやちゃんと受け答えをしていたこと」から仮眠室に庵坂典馬はちゃんと存在していたことがわかります。
庵坂は「遺体のポーズが前の劇で使った腕木通信にそっくりだ」と話します。
大塚楓役の倉石洋歌
前に行われた劇の劇中の愛を伝えるシーンで使用するため、株本に言われて腕木通信を覚えたようです。
大滝警部に言われて被害者の遺体のポーズを読み取って欲しいと言われた倉石は、被害者の写真を見て何かに気付き倒れてしまいます。
コナン達は倉石が何かを隠していると考えます。
伊織駿河役の長窪信哉
同じく腕木通信のことについて触れていました。しかし、劇で使用したのは主演の庵坂と倉石だけだったため、覚える必要がなかったから文字はわからないようでした。
そして、駐車場の車にまだ暗号表が積んであるかもしれないと話します。
事情聴取の部屋の扉が開き、その暗号表を庵坂が取ってくると言います。その際、庵坂はタバコを咥えていました。毛利大五郎役の吉浦利堅が館内は禁煙だぞと注意したところ、庵坂は外で吸おうと思って咥えているだけだと話します。その時、庵坂は急に痛みが走ったのか、お腹を押さえていました。
ちなみに、長窪は第二の事件当時コンビニにいたようで、コンビニの防犯カメラに映っていたことでアリバイが証明されました。
事情聴取後、長窪は事情聴取が行われている部屋のベランダでタバコを吸い始めます。
毛利大五郎役の吉浦利堅
事件当時はトイレにこもっていたと証言しました。
しかし、声しか聞こえなかったことや、第二の被害者の垣脇が転落する前まで5分の猶予があったことから、疑いの目を向けます。
吉浦はもう一度トイレに行きたいと言い、部屋を離れます。
蘭と和葉が飲み物を買って戻ってきた際、倉石がいなくなっていることに気付きます。
蘭と和葉は屋上のほうから音が聞こえたため、屋上に向かいますが、そこには屋上の柵の外に向かう倉石の姿がありました。
倉石は「自分のせいで劇を台無しにしたから、株本があの世で怒っている、自分が亡くならないとこの殺人が終わらない」と言います。
そのタイミングで、叫び声が聞こえます。どうやらベランダの柵が取れて長窪が下に落下したようです。長窪のそばには庵坂の姿がありました。
転落した長窪は仰向けで奇妙なポーズをとって亡くなっていました。
どうやら、腕木通信の暗号表に従ったポーズのようで
- 最初の被害者である楢沢美久はE
- 2番目の被害者、垣脇綾梨はV
- 今回の被害者、長窪信哉はI
のポーズを表していました。
コナン、平次、小五郎はこの状況を受けて、最後の1人のポーズがLと表すとしたら、EVIL=イービル、つまり悪魔になると考えます。
気になったこと
続いて、事件の考察に入っていきます。気になったことを挙げてみます。
- 犯人はなぜ4人を殺害する予定なのか。
- 倉石が隠しているものとは何か。
- どうやって被害者を落としたのか。
- 庵坂が暗号表を取りに行くと言い出したタイミングについて
- なぜ庵坂はお腹を押さえていたのか
被害者を落とした方法
どうやって被害者を落としたのかについて、犯人が1人だけだと仮定してみます。
シリーズ1話目を振り返ってみると、上から突き落とした場合、つまり建物の上から犯人が被害者を落とした場合、スマホを上から落とす描写は説明できますが、遺体をマリオネットのような態勢にするのは厳しいように思います。突き落とした後に、建物の外まで移動しなければなりませんからね。他殺の場合、通常多くの人が突き落として殺害したと考えるはずで、2話目の事情聴取では大滝警部もそう考えていました。
しかし、もしも下から引っ張って落としたらどうでしょうか?
例えば、被害者が建物の上にいる状態で、被害者に紐などをつけておき、下から引っ張って落とした場合、被害者が落ちた後にマリオネットのような態勢を変えるのはできそうです。
これについては2話目の垣脇の遺体も同じですね。
ただ、一度上で被害者を固定したり、紐を仕掛けたりしてから下に行って引っ張ることになるため、建物上から建物の外に移動してから、紐を引っ張るなんてことをしていたら周囲の人に見つかるリスクが高いですし、上で犯人が紐をつけるなどの準備してる最中、あるいは建物の外に犯人が移動している間に、被害者が声を出すなんてことは余裕であり得るわけですね。被害者を睡眠薬で眠らせていたとしても、かなり手間がかかります。
後は、例えば下から引っ張って被害者を落とすことができたとしても、スマホを時間差で落とすのは難しいと思います。画面が開いてテキストが表示されていたことを考えると、電話などをかけて震わせて落としたわけでもなさそうです。
そう考えると、スムーズに犯行を行うには1人ではなく、上と下に人がいた方がやりやすいのではないかと考えました。
例えば、犯人が2人いて、片方が上に行き被害者を落とす。そして、下にいる犯人のうちの一人が、落ちてきた被害者のポーズを変えるという感じですね。
前回触れましたが、描写のミスなどではなく、本当にほくろのある庵坂典馬と、ほくろのない庵坂典馬がいるのだとしたら双子の可能性が考えられます。
なぜ互いに協力するのかはわかりませんが、犯人が2人だとしたら、今回の殺人は行えそうですね。
しかも警察官が1人につき1人つけられていることからも、登場人物が認識していない、自由に動ける人間が犯人の可能性があるわけです。
庵坂典馬は事情聴取で早く現場に着いたことを言わなかったわけですが、もしもこのトリックが正しいなら、早く現場に到着していたことが必ずしもアリバイにならないことを犯人が知っていた可能性があります。
そう考えれば、早く現場についていた典馬としては、今後トリックがバレた時に「下にいる人間」で「事件時に1番近くにいた人間」が犯人になる可能性を分かっていたからこそ、それを考慮して敢えて、現場に先にいたことを言わなかったのではないでしょうか?
長窪が最初に現場で見た典馬は最初から下にいて、上から落ちてきた被害者の遺体の姿勢を変える役目の典馬Aであり、
後から現場にやってきた典馬は、建物の上から被害者を落とした後、遅れてやってきた典馬Bかもしれません。
ここで、典馬Bはホクロありです。
今のところ、私は犯人は庵坂だと考えていて、双子の可能性も考慮しています。今回の話でも庵坂典馬のほくろは描かれているので、かなり気になります。
狙われた喫煙者
第三の被害者、長窪の転落時の状況については、たまたまベランダの柵が取れたようにも思えます。
第一の事件後の事情聴取の部屋から考えて、もう一度同じ部屋が使用されることを考えれば、犯人があらかじめベランダの柵に仕掛けをしていた可能性があります。
特に、備え付けの灰皿が1つの部屋にしかないとなると今回でなくとも、いつかは長窪はあの部屋のベランダにいくことになったはずですからね。
そうなると、犯人は長窪がタバコが吸いたくなるように、ベランダに出るように誘導したのではないでしょうか?
庵坂が暗号表を取りに行くと言い出したタイミングについて振り返ると、ちょうど長窪の事情聴取中だと分かります。
その際、庵坂はタバコを咥えていたので、タバコを見てしまった長窪が心理的にタバコを吸いたくなるように誘導していた可能性があります。
犯人が心理的に誘導したと考えると、庵坂がお腹を押さえていたのも気になるところですね。
考えられるパターンとしては、庵坂がお腹を押さえていたのは何らかの病気が原因であり、残された命がないために色々犯行を行っているなんてことも考えられます。
別のパターンとしては第一の事件後、トイレにこもっていた吉浦に対しても、心理的にトイレに行きたいと思わせたのかもしれません。
なぜなら吉浦がトイレに立ったタイミングで長窪を転落死させれば、アリバイのない吉浦への疑いの目をさらに強めることができます。
これは犯人にとっては有り難い状況です。
ただ、吉浦がかなり庵坂のことを睨んでいたので、庵坂に関する何らかの情報を持っていた可能性はあります。
というのも、吉浦は毛利大五郎役から服部平一役に繰り上がると考えていました。例えば、垣脇から倉石が倉石の弱点(事件性のある)によって降板する可能性を聞いていただけでなく、庵坂が病気などで舞台を降りる可能性も聞いていたとかどうでしょうか?
なぜ4人殺害するのか
続いて、犯人がなぜ4人も殺害する予定なのかです。
これについては、倉石が隠しているものと関係しているのかもしれません。
前回、倉石が隠したいものについては、高校時代、そして典馬と関係しているのではないかと考察しましたが、今回倉石本人の口から「劇を台無しにした、私のせい」といった発言があります。
犯人が前の劇で使用した暗号を今回使っているということは、倉石の隠したいものは前の劇に関係しているとも考えられます。
その舞台にも株本が関わっていたようなので、例えば、あまりにも株本に追い詰められていた倉石がミスをしてしまい、かなりの迷惑をかけたとかでしょうか?
ただ、垣脇は楢沢の恋敵の弱点は事件的なものと話していたので、もっと相応しい答えがあるかもしれません。
例えば、劇の最中に倉石が何らかの事故、あるいは故意に人を落としてしまい怪我をさせてしまった。
その劇が原因で倉石が責められるようになったため、犯人は倉石のために、倉石以外の人間を殺害しようとしているのではないでしょうか。
最後に亡くなる4人目の被害者が吉浦かどうか気になるところですが、第一から第三の被害者には、ポニーテールの髪型をしているという共通点があります。
これは偶然なのか、犯人が狙ったものなのか気になるところですね。そうなると、吉浦ではなく、4人目は和葉の可能性も考えられます。
ただ、犯人は株下の呪いのせいにして犯行を犯していますし、いきなり知り合った和葉を狙うのは微妙なところですね。
どちらかという犯人自身が自殺して4人目になるパターンの方が考えられるかもしれません。
腕木通信のL
今回、腕木通信による暗号で気になったことがあります。
4文字目だと考えられるLの字を暗号表から探してみると、実際にある暗号表とは異なることがわかります。本誌で描かれたLは実際の世界でいうと、7を表すわけですね。
漫画の都合で、人間の体で表しやすい形を当てたのか、作中の登場人物が意図して変えたものなのか判断がつきにくいですね。
しかも、全ての遺体は何かしらの線の上で亡くなっているようにも見えます。犯人が、文字の形に固執して遺体の姿勢を変えているのだとしたら、線も含めて文字を考える必要があるかもしれません。
それに遺体のスマホの画面には、傀儡の悪魔とメッセージを残しているのに、さらに遺体のポーズでも、悪魔を意味するイービルを残すのはメッセージが重複しているため違和感があります。
そうなると、EVIL=イービルではなく、CULとなり、もしも4文字目がTだと、CULT=カルト=崇拝になるのではないでしょうか?
今回の登場人物の舞台に対して思っていた心情としては、庵坂典馬は呪われた舞台を早く終わりにしたいと発言しましたし、吉浦利堅は実は服部平一役を狙っていました。
さらに楢沢美久と垣脇綾梨は大塚楓役を狙っており、長窪信哉は毛利大五郎役を狙っていました。そして、倉石洋歌は楽屋でみんな仲良くしようと話していました。
株本に逆らったものは、業界から1人残らず消えたとされているため、逆に言えば、この業界に残っている人物は株本に逆らわなかったということになります。
前の劇は株本が関係していたことと、その劇に今回と同じ出演者が出ていたとなると、今回の登場人物は、株本に逆らわなかったということになります。
しかも、先ほど述べたように、吉浦、楢沢、垣脇、長窪はより上にいこうと考えていること、株本に逆らわない人間だったのではないかということを踏まえると、どんどん株本に気に入られるために前に出ていこうとして、前の劇で倉石に罠をかけ、倉石を陥れようとしたのではないでしょうか?
前の劇は、腕木通信を使った恋愛ものだったため、おそらく、ラヴ、LOVEを使ったことでしょう。
そのうちの先頭の文字であるLはよく多用すると考えられるため、間違えた暗号表を倉石に覚えさせていたというのはどうでしょうか?
その結果、倉石がパニックになってしまい、事故が起きたのではないでしょうか?
そのことを知った犯人が株本の呪いを利用して、株本を崇拝する人間たち、厳密には言いなりになっていた人達を次々と殺害しているのではないでしょうか?
庵坂が浪速ハルカスに行くのはやめておけと言っていたのも、実は最後の死に場所が浪速ハルカスだから、ということはありそうです。
絶景スポットが絶叫スポットになってしまいそうです。
あとは、庵坂と大滝警部の接点も考察し直さないといけませんね。
大滝警部が敬語を使った際、庵坂は敬語を使われると気持ち悪いなぁと話していました。刑事事件絡みで出会ったのかなとも思いましたが、野球絡みで知り合った可能性もあり得るのかなと思います。
ただ、出会い方は関係なく、単純に大滝警部が庵坂についての情報を持っていることが重要なのかもしれません。
和葉のお母さん
和葉のお母さんの存在が示唆されましたが、もしかしたら、和葉とかなり似ている人物である可能性も念のため考えておきたいと思います。
和葉の言っていたサプライズがもしも和葉のお母さんと入れ替わるドッキリだとしたら、蘭の横にいた和葉は何度か和葉のお母さんと入れ替わっていたのかもしれません。
これは同じ容姿の人物がいるというヒントをコナン達に与えることになるかもしれません。
まとめ
現時点でのまとめですが、
庵坂は何らかの病気があり降板する可能性がある。
倉石は前の劇でミスをして事故を起こした。しかしその事故は、今回殺害された中の誰かが仕掛けた可能性がある。
垣脇は2人の降板しうる情報を握り、楢沢には倉石の弱点を伝え、吉浦にも庵坂の降板の可能性を伝えた。
吉浦は2人が降板すると考えたため、長窪に役が繰り上がるかもしれないと話していた。
庵坂は、高校時代から同級生でそれなりに仲の良い倉石が前の劇などで嫌がらせを受けたことをしり、倉石のためだと考えて株本の息のかかった人間を殺害しようと決意した。
トリックとしては、建物の上から被害者を落とす役と、下で被害者の姿勢を変える役の2人を用意して実行。ただし、3人目の被害者は事前に柵を壊す用意をしていれば良いので、上から落とす役は不要。
またメモを読んでいただければと思います。