サンデー考察・感想

名探偵コナン サンデーFILE.1109 感想・考察「 女王の謀 」

こんにちは、鳥子です。

注意

こちらはサンデーの内容が含まれる記事ですので単行本派、アニメ派の方はご注意ください。

 

今回は、

2023年2月22日サンデー掲載の名探偵コナンFILE 1109

の事件について感想・考察を書いていきます。

 

前回の記事はこちらです。

名探偵コナン サンデーFILE.1108 感想・考察「 名人の囲い

 

現在の流れ

  1. 冒頭、ラムとキャンティーが会話します。キャンティー曰く、ナイフ一本で強盗に入った人がいることがネットニュースになっていることがわかります。
  2. ラムはキャンティーに標的の特徴を、再度確認させた上で、一撃で仕留めるように念押しします。
  3. そして、場面は切り替わり、コナンと黒田の会話に移ります。コナンは、アマンダのメッセージについて見解を述べます。
  4. 黒田は過去にすれ違ったヘビの目のような男のことを話します。また、若狭先生と、黒田が車に乗せたボディーガードの浅香が似ていることをコナンに話します。
  5. ここで、コナンが阿笠博士と会話します。コナンは阿笠博士の話の内容から、小林先生が狙われてしまうと考え、黒田と共に小林先生の元へ駆けつけます。
  6. その頃、キャンティーとコルンが、若狭先生が持っていた傘を頼りに狙撃しようとします。
  7. 狙撃のタイミングでラムが標的が違うことに気付き、キャンティーとコルンに話しかけます。ラムに話しかけられたことで、キャンティーとコルンは標的の狙撃に失敗しました。
  8. ラムは、キャンティーにネットニュースの強盗が、どこの店で行われたものか聞いているところで、キャンティーが若狭先生に狙撃されます。
  9. そして1日が終わり、コナンと赤井が電話で会話します。コナンが赤井に、赤井の父について触れたところで、赤井の父の回想が少しだけ差し込まれます。務武は羽田家に頼まれ、羽田浩司の死の真相について探ろうとしていました。

 

気になったところ・判明したこと

アマンダの残したメッセージ

以前の考察では、

  • 目を塗られたナイトの駒をボディーガード
  • 腕時計を腕時計がウォッチという単語で表されるため、目に関連するということ
  • 文字盤のキスマークの形が縦長の瞳孔のような形であるため、猫の目のような人物を指している

と考えました。

ここでは、その人物はラムとなります。

そして、腕時計のベルトがナイトの駒を囲っていることから、その人物がボディーガードを狙っているという状況を指しているというように考えていました。

今回の話では、キスマークの端が途切れていることや、文字盤の端に拭った口紅の痕跡があったことから、コナンはキスマークの形に意味があると考え、文字盤のキスマークを、口、マウスだと解釈しました。

そして、キスマークの端が切れていることで、マウスの綴りである、mouthのうちmhを除いた、outと、腕時計のwatchを組み合わせ、watch out(警戒しろ)という意味だとコナンは考えました。

ナイトの駒の目が塗られていたことから、アマンダのメッセージの解釈としては、ある目を持つ人を警戒しろというように指していることがわかります。

私は、コナンの解釈にある口紅を拭った痕などに気付きませんでした。

文字を残していないと思ってましたが、まさか腕時計のウォッチとの組み合わせで「警戒しろ」という意味になるとはという感じです。

アマンダが警戒してほしい目を持つ人物とは、黒田の見た「ヘビの目の男」のことを指していると思いますが、おそらく文字盤の形もまだ意味をなしているのではないでしょうか?

文字盤のキスマークは、outだけでなく、目の形も表す二重の意味を持っているのではないかと考えています。

 

若狭先生と狙撃

前回、

  • 若狭先生は、近距離では強いが、スナイパーとの相性は悪いということ
  • 実はメアリーと関係があり、エムアイシックスによる防弾仕様の傘を使い、狙撃した弾がはじかれたところで、スナイパーの位置を若狭先生が見定め、反撃に出る

と予想していました。

まず間違いだったのが、若狭先生が狙撃をして反撃に出たというところですね。まさかの遠距離もいけるということが判明しました。たまたま、狙ってあてたのか、それともずっと訓練していたのかは不明です。

そして、スナイパーの位置を特定した上で反撃に出るという考えはあっていましたが、ラムが標的が違うといってキャンティーとコルンを制止する流れでした。

組織的には

  • 存在が外部にバレないこと
  • 何事もなかったかのように遂行すること

が重要なので、無駄に無関係な人物を殺害しないようにしているのかもしれません。

ラムは「若狭先生が小林先生達を手駒だと考えている」と考えていました。羽田浩司の初志貫徹のごとく、やると決めた人間の意思は固いようです。

個人的には、敢えて組織に狙わせることで、若狭先生は仲間を手駒にする、つまり、「周辺の人物は人質の材料にはならないことを敢えて示した」と考えたいところですが、やはり命に危険が及ぶレベルで危険な目に合わせていることから、本当に手駒だと考えている可能性が高いですね。

ここで、若狭先生が、現在も黒田がアマンダと羽田浩司の殺害犯だと勘違いしているのであれば、不思議な点が一つあります。

それは、若狭先生が黒田本人に攻撃しないことです。

黒田本人が探偵団達から離れて、コナンと話をしている間に、若狭先生が狙われている状況、つまり、指示役や黒幕がいない状況なので、若狭先生は「黒田が17年前の殺害犯であるとは考えない」のではないでしょうか?

私は、若狭先生がスナイパーを攻撃しにいっていることから、若狭先生は黒田ではない誰かが17年前の黒幕ではないか?と切り替えたと考えています。

さて、キャンティーのネットニュースの情報と、若狭先生が銃を持っていなかったことから、強盗に入ったのは若狭先生であることが言えます。

これまで私は、若狭先生とメアリーとの繋がりを考えていましたが、どうにもこの場面でメアリーを頼っておらず、自分自身で強盗に入って銃を手に入れたことから、もしかしたらメアリーとの繋がりも、外れの可能性が高くなったように思います。

となると、気になるのは、コナンが新一だと気付いている描写や、薬に関する情報などの情報源です。

 

若狭先生に関して、現在組織と関係していそうな描写は

  • 93巻のキャンプ回での灰原の反応
  • 95巻での、工藤新一が載っているアポトキシンの投与者リストの閲覧
  • 101巻の、宮野志保の母をヘルエンジェルと認識していること
  • また、羽田浩司の遺体を思い浮かべながら、あの毒薬と考えていること
  • サンデーのファイル1097の、灰原の親が自分の人生を掻き乱した女性ではないか?というエレーナとの接点などが挙げられます。
  • また、サンデーファイル1103では、若狭先生は、灰原の知識の豊富さから、両親について聞いていました。

これらの描写を上手く繋げる描写として、

17年前、羽田浩司殺害事件が発生し、若狭先生こと浅香が、黒田の車から逃走したあとに、宮野家と繋がりを持った、と考えています。

今回の話の最後、赤井務武が羽田家に依頼されて、電話を受けた当日の夜に渡米しようとしていることがわかりました。事件後すぐに渡米したのであれば、この後、サンデーの海の家の回であったように、浅香を助ける場面がやってくると考えられるため、宮野家と接点を持つのであれば、務武が助けた後となると考えられます。

流れとしては、

  1. 羽田浩司殺害事件発生
  2. 浅香が逃亡
  3. 事件が発覚
  4. 羽田家が赤井務武に依頼
  5. 赤井務武が渡米
  6. 浅香を助ける
  7. 浅香が宮野家と接点を持つ

というイメージですね。

具体的にどう宮野家と接点を持ったのか、灰原センサーの反応はどう説明するのか?などについては、今後検討します。

 

赤井務武の回想を含む、回想描写全般

回想は、現在生きている人物が、その人の視点で過去を思い出す描写です。亡くなった人視点の描写は回想としては描かれません。

今回の羽田浩司殺害事件を例にすると、若狭先生の回想では、若狭先生が見たアマンダや羽田浩司が描かれますが、その逆のアマンダや羽田浩司視点での描写はありません。あくまで現在生きている若狭先生が思い出しているアマンダや羽田浩司となります。

今回は、若狭、脇田、黒田の回想が切り替わることにより、アマンダと羽田浩司が描かれました。

逆に言うと、亡くなった人が描かれる場合は、亡くなった人に会った人が、今も生きていることになります。

例えば、95巻で宮野夫妻が登場しましたが、それは降谷の幼い頃に宮野夫妻と宮野明美と会っていたために、思い出す事ができた回想でした。

今回のサンデーの話では、赤井務武が登場しましたが、赤井秀一の回想による登場でした。

私は、これまで2度登場している呼吸器の老人は、羽田浩司の父、羽田康晴だと考えています。羽田家から赤井務武へ依頼したということで、羽田家側の人が生きていれば、羽田家視点での赤井務武の回想もあるのではないかと考えています。

また、海の家の回の若狭先生の回想では「赤井務武は、浅香を何者かから庇って、その何者かと戦うことになった」と考えています。

ここで、若狭先生は、務武に庇われたことにより、その場から離れたことになります。その戦闘描写が描かれることが今後くるということは、務武の対戦相手が現在も生きているということになり、その人物視点での赤井務武の回想が描かれることになります

私はこの回想をする人物はラムだと考えています。

務武が海の家の回の回想で発言した「化け物」というのは、フォトグラフィックメモリーを使用する事でアマンダのボディーガードを気絶させ、アマンダを死に追いやったことを指す可能性があります。

また、

  • 務武がジークンドーを使っていたこと
  • ジークンドーには目潰しがあること
  • ラムの左目は失われているということ

を考慮すると、ラム目線での赤井務武の回想が行われると考えています。

あの方は赤井秀一を恐れていましたが、その要因として務武が関係していると考えています。

渡米した務武のジークンドーにより、組織のNo.2のラムが、左目を潰され、視覚の能力を封じられることとなり、組織にかなりの痛手を与えたことによって、あの方が赤井家を恐れたのだと考えています。

 

赤井務武とアマンダと浅香

今回の話で、赤井務武とアマンダが友人であることが判明しました。私は、赤井家の人が、務武が17年前に、浅香という人物に会いに行ったこと、浅香がアマンダのボディーガードであることを聞いていたのではないか?と考えています。

その根拠となりうる描写として4つあげてみます。

  1. まずは、90巻の霊魂探偵殺害事件で、真純から浅香が女性だと聞いた時の、メアリーの反応です。メアリーが務武から、アマンダのボディーガードに、浅香という女性がいることを聞いていたとしたら、すでにメアリーにとっては性別が確定事項のため、そんなことかくだらん、と発言したと解釈できます。
  2. 同じく90巻の裏切りのステージで、沖矢昴が、蘭と園子に、真純の周りに浅香という人物がいないか聞いたことです。赤井秀一視点で、浅香が羽田家と交流があったと判断しているか判別しかねますが、浅香は、羽田事件の最重要容疑者として名があがっていることから、赤井秀一は、浅香は羽田家は頼らず、赤井家を頼るのではないか?と考えたのではないでしょうか?そのため、浅香がメアリーの近くに現れると考え、メアリーと一緒にいるであろう、真純の近くにも、浅香という人物が現れたのではないかと考えたのではないでしょうか?
  3. 次に、95巻のマリアちゃんをさがせで、羽田浩司のメッセージを、アサカラムから烏丸に切り替えたことです。羽田浩司が組織と無関係だと考えれば、そもそもコードネームのラムを知らないはずなので、アサカラムとは考えない可能性もあります。ただそれは、赤井秀一が浅香が組織と無関係だと知っていたとしても、通る理屈だと考えられます。
  4. 最後にサンデーの海の家の回で、沖矢が若狭先生に対して気になったことです。沖矢は、若狭先生が真夏に海で泳がず、暑い格好をしていることに対して、肌に刻まれた何かの痕跡を隠しているのではないか、と考えていました。赤井秀一が、務武が浅香に会いに行ったことを知っていれば、務武の消息が断たれたことからも、浅香と共に何者かに襲われていたと連想することができそうです。ただ、単純にボディーガードとして受けた、何かの傷があると考えていた可能性もあります。

 

 

APTX4869とラムの目

今回の話で、ラムは自身の右目の時を戻そうと考えている描写がありました。ラムが若い頃は、右目も、義眼になる前の左目と同様に、フォトグラフィックメモリーの能力を持っていました。ところが、歳をとってその能力が失われた事がわかっています。

ここで気になるラムの「時を戻すしかなさそうですねぇあの薬の効力が私の想像通りならの話ですがねぇ

という発言ですが、まるで若返りの効果を知っているような描写です。

しかし、私は以前考察したように、APTX4869の本来の目的は治療薬だと考えています。そのため、このラムの発言は、若返りを知っているかのようなミスリードだと考えています。

単純に「治療薬を飲むことで、目の能力が回復する」とラムが考えているため、「目の能力が失われている状態から、治療により能力を有する状態になる

つまり、「元に戻る」ということから「時を戻す」という表現になったと考えています。

ただ、ほぼほぼ毒薬として作用すると考えられるため、そのまま服用すると死に至ると考えられます。

今回、アマンダと羽田浩司はAPTX4869を飲んでから死に至るまで、割と時間がありました。同じ薬を飲んだメアリーも同じように、死まで時間があったと考えられます。結果的にメアリーは若返りましたが、2人と異なるのは、川に落ちたというところです。

本来死にいたる毒薬でも、水に濡れることで死を回避したと考えられます。そのメカニズムについては今後考えたいと思います。

APTX4869の効果は一旦さておき、ラムが右目を戻せた場合の注意点について押さえておきます。

右目の力が戻った場合、残っていた左目がなくなったとされる17年前から、現在までの記憶とも照合できるのでしょうか?

それとも、17年前から現在までの記憶とは照合できない、つまり右目や左目の能力があった17年以上前の記憶と、右目が復活してからの現在からの記憶としか、照合できないのでしょうか?

ラムは、左目で一度焼きついたものは忘れない、と表現しているため、目で焼きついた記憶としか照合できないと考えられます。

また、ファイル1109で若狭先生を取り逃したことに対して、一筋縄ではいかないと考えていることから、ラムは過去の浅香の記憶と照合し、今後変装されたとしても、浅香だと疑わしい、ではなく、完全に一致させたい、と考えていると思います。そのため、後者の解釈になると考えられます。

ただ、17年前から、現在までの記憶とは照合できないとはいえ、懸念点はあります。

それは、その間に撮られた動画です。

85巻の緋色の帰還シリーズ、ベルモットとバーボンとの会話で、キールの首につけていた隠しカメラによって、赤井が撃たれた時の映像が残っていることが判明します。

例えば、何らかのキッカケで、赤井が射殺された際の映像を、ラムが復活した右目で見返したとします。

その場合、新しく赤井秀一の記憶が焼き付けられるため、沖矢昴の変装が見抜かれるといった可能性がありますね。

 

また、メモを読んでいただければと思います。

 

 

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