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データならすぐ消せるんだけどな-世良真純のセリフと灰原を見つけられた理由の解釈-

こんにちは、鳥子です。

今回は、74巻「博士の動画サイト」での世良真純の言動についてメモを残しておこうと思います。

注意

99巻までの内容を含みますので、アニメ派の方はご注意ください。

 

該当の言動

まずは該当のセリフや行動を確認していきたいと思います。

博士の動画サイトでは、博士が壺を動画サイトにアップしたことをきっかけに、歩美ちゃんが犯人に誘拐され、探偵団が犯人を探す展開でした。

この事件では、冒頭と事件の最後に世良真純が登場しますが、意味深な言動をしていました。

  • 冒頭

光彦「知り合いの高校生探偵がやって来て事件を解決してくれたって…」「あ、でもその事は内緒だって灰原さんに釘を刺されてましたから…」

真純「灰原さん?」「もしかして博士の家にいる…」「大人しそうなショートヘアーの女の子の事か?」

元太「あぁ…大人しくはねぇけどな…」

光彦「会ったことあるんですか?」

真純「いや…ネットの動画サイトで、博士と一緒に写ってるのをチロっと見かけただけさ…」

74巻FILE.2「動画サイト」

  • 最後

灰原「博士の眼鏡に写ってた私の画像…全世界に配信されたんでしょ?」

コナン「平気だよ!あの動画はもう削除したし…」「あの誘拐犯も絨毯の柄を見たくてアップにしたら、偶然灰原が見えたって言ってたらしいし…」

「(ん?)」「(まてよ…)」「(何でアイツ…)」「(灰原の画像見つけられたんだ?)」

74巻FILE.4「歩美の痕跡」

そして、ホテルにて

真純「削除…」「削除…」(博士の眼鏡に写った灰原のデータを消しながら)「削除っと…」「データだと…」「すぐに消せるんだけどな…」

74巻FILE.4「歩美の痕跡」

と発言しています。

 

灰原を見つけられた理由

次に、真純が博士の動画サイトから灰原を見つけられた理由を考えるために、これまでの世良の行動を振り返ります。

世良真純登場の流れ

以下のような流れを考えています。

内容 巻数
10年前、新一と蘭、ビーチで赤井家と邂逅する。 92
新一と蘭、ロンドンを旅行し、ウィンブルドンを観戦する。コナン、爆弾事件を解決する。 71
ベルモット、メアリーの毒殺計画を実行。メアリーは殺害されず若返る。 99
真純とメアリー、ウィンブルドンの中継に映った江戸川コナンを工藤新一だと考える。 99
真純とメアリー、日本に帰国する。真純、帝丹高校に転入し、コナンに接触する。 73
真純、コナンが博士と親しいことを知る。 73
真純、灰原の画像を削除しながら何かを消したそうな発言をする。 74

 

真純の行動目的・動機

99 巻、ロンドン回(71、72巻)の裏側で、メアリーはベルモットによって毒殺されかけ、少女化しました。

そしてホテルに戻ったメアリーは真純とともに録画していたウィンブルドンの映像を見て、アップされたコナンに衝撃を受けます。

メアリー「おい…この少年は…」

真純「む、昔浜辺で会った…あの子にそっくりだ!」

99巻FILE.3「弟子で、魔法使い」

真純とメアリーは、10年前に会った工藤新一(92巻)とウィンブルドンの録画に映った少年(71巻)が同一人物であると考え、そして、工藤新一が持っているであろう解毒薬を入手するためにイギリスから日本へ帰国します。

メアリー「このボウヤにそっくりだという話だよ…」

真純「そっくりっていうか…」「工藤新一本人なんじゃないか!?」

メアリー「ああ、このボウヤも私と同じ薬を飲んで幼児化し…」「しかも飛行機に乗るときは何らかの方法で体を元に戻している可能性が高い…」

「もしもそんな薬があるならこのボウヤに接触し…是が非でも手に入れねばなるまいな…」

99巻FILE.3「弟子で、魔法使い」

その後、73巻にて真純が初登場することになりますが、この時、すでに真純はコナンの名前や探偵であることを知っている描写が描かれました。

真純「殺人…」「だよね?」「コナン君?」

73巻FILE.6「截拳道」

真純「このボウヤと同じ…」「探偵だよ…」

73巻FILE.7「ボウヤと同じ探偵」

など。

これについて灰原は、

灰原「まぁ、新聞とかであなたの事を知り、興味を持ったただのファンね…怪盗キッドが絡むとあなたやたらと顔出ししてるし…」

73巻FILE.9「名推理を聞かせろ」

と、キッドキラーとして有名だから知っていたのでは?と考えていましたが、そうではなかったことになります。

実際には、真純の行動目的は、すべてコナン(=工藤新一)との接触、解毒薬の入手にあったことが99巻にてわかったということになります。

 

その後、真純は毛利探偵事務所籠城(73,74巻)にて

真純「ええっ!?」「たった今出かけた!?」「そのなんちゃら博士っていう家にか?」

73巻FILE.9「名推理を聞かせろ」

とコナンが何ちゃら博士の所へ出かけてしまったと知ります(何ちゃら博士はもちろん阿笠博士のこと)。

流れを考えると、

  • 解毒薬入手のためにコナンと接触した
  • 真純はコナンが阿笠博士と親しいことを知る
  • 博士について調べた際、博士が動画をアップしていることを知る
  • 撮影者はコナンだろうと考え眼鏡をズームした
  • 結果映っていたのは灰原哀という子だった

という事になります。

つまり「真純は意図的に博士の眼鏡を覗いたが、灰原の画像を見つけたのは偶然だった」と考えられます。

 

データならすぐ消せるんだけどな

続いての謎である真純の発言「データならすぐ消せるんだけどな」について考えていきたいと思います。

重要なのは何か?

「データならすぐ消せるんだけどな」ということで、真純にとって消せない「何か」があることがわかります。

真純の母、メアリーはMI6の捜査官という事がわかっているため、技術的なスキルがチラついてしまうため、「データが消せる」ということにも注目しないといけないのか考えてしまうところですが、とりあえずは消せない「何か」について考えればよいのかなと思います。

 

消せない「何か」は灰原と関係している?

真純は、セリフと共に灰原の画像を見ていて、真純の行動目的からしても前述のとおり、解毒薬が必要であるため、灰原に対して何か仕掛けようとしているのではないか?灰原と関係しているのではないか?と考えてしまいますね。

解毒薬といえば、灰原が開発者であると読者は知っていますが、真純が灰原に興味を持ち始めたのはもう少し後のこと(76巻:1ミリも許さない)であることを踏まえると、灰原と消せない「何か」が関係しているというのは考えにくくなります。

 

消せない「何か」=真純の記憶

この記事では、消せない「何か」を真純の記憶と仮定してみました。

具体的には「10年前に工藤新一に会った記憶」です。

真純は、「さざ波の魔法使い」で10年前に工藤新一と出会った記憶があり、そこからウィンブルドンの録画に映っていた少年=コナンを結び付けています。

つまり、「10年前の記憶があるからこそ、メアリーを元に戻す手がかりであるコナンを追うことができている」と考えれば、

「データならすぐ消せるんだけどな」のセリフは「データならすぐ消すことができるけど、ボクには消せない記憶(コナン=工藤新一に結び付ける証拠)があるんだよボクはしつこく追うからね!」といったように解釈することができるかもしれません。

つまり、前述の真純の行動目的「コナン(=工藤新一)との接触、解毒薬の入手」を前提にすると、真純は、博士の目に映る灰原の画像を見ながら「データならすぐ消せるんだけどな」というセリフを言っているものの、あの時点では真純はまだ灰原に関心がない(コナンへの興味しかない)ため、画像を削除するに至ったのではないでしょうか。灰原に興味があるなら画像は削除しないのではないか?と考えています。

 

まとめ

今後考えが変わるかもしれませんが、現時点では下記のように考えています。

  • 真純の行動となる動機:99巻より「コナン(=工藤新一)との接触、解毒薬の入手」である
  • 灰原を見つけられた理由:コナン・解毒薬の調査をする上でコナンと博士の関係を知り、博士の動画を発見。そして「偶然」灰原を見つけた
  • 「データならすぐ消せるんだけどな」の解釈:真純には消せない「何か」があり、その「何か」は記憶(コナン=工藤新一に結びつく証拠)である

説明:

真純の行動はすべてコナンとの接触・解毒薬の調査によるものであり、コナンに関する何かが博士の動画に映っていると思って、偶然灰原の画像を見つけた。

しかし、特に何か情報を得られるわけではないので削除することに。

削除しながら、「データならすぐ消せるんだけどな(消せない記憶はある)」とコナン(さざ波とロンドン)のことを思い浮かべながら灰原の画像を削除したために

あたかも灰原を消そうとしているかのような怪しい描写になってしまったのではないかと思います。

 

また、メモを読んでいただければと思います。

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