
こんにちは、トリコです。
今回は、灰原が組織にいた頃に作らされていた薬について考察しました。
2つの薬
工藤新一と宮野志保を幼児化させたAPTX4869じゃないの?と思ったかたもいるかもしれませんので、簡単に振り返りたいと思います。
羽田浩司という将棋棋士の名前に聞き覚えのあった灰原は、APTX4869を飲まされた人物のリストの中に羽田浩司の名前があったことを思い出します。コナンにそのことを伝えると、89巻、17年前と同じ現場の冒頭でコナンと灰原、阿笠博士が羽田浩司がアメリカのホテルで何者かに殺害された事件の記事を読みます。
その際、コナンは17年前に羽田浩司が組織の薬で殺害されたと考えられることから、すでに薬があったことを疑問に思い、灰原に年齢を尋ねます。
灰原は
失礼ね、18歳って言ったでしょ?
と答えたあと、灰原の両親である宮野夫妻の事故死について触れます。
「多分その薬は私の父と母が作った薬
私は焼け残った資料を掻き集めてその薬を復活させただけだから…」
「焼け残った?」
「父と母の研究所が火事になって薬の資料と一緒に2人共焼死したのよ」
「組織の人達からは不運な事故だったと聞かされていたけど」
と灰原は答えるのですが、その後に心の中で、
まぁ私が本当に作らされていたのは別の薬なんだけどね
と発言します。
このことから、灰原はAPTX4869を復活させただけであり、それとは別の研究があるということになります。
これについては、過去にも触れられています。
39巻、夕日に染まった雛人形では、灰原の両親のことが気になったコナンは、灰原から灰原の父の宮野厚司がマッドサイエンティストとして学会から追放されたと知り、灰原に薬の研究について聞きます。
おい、何なんだ?
お前、両親の研究を継いで薬を開発してたんだろ?
その薬って一体何の…
死者を蘇らせる秘薬
とでも言えば満足かしら?
この発言については、宮野夫妻が開発していた薬についてなのですが、その後灰原は自身の研究について、
まぁ安心しなさい
私の研究の目的はそんな夢のような薬じゃないわ…
この地球のほとんどの人間には
その価値を見いだせない愚かしい代物…
そう…この小さな国の女の子にしか必要とされない…
雛人形のような物だもの…
と発言しています。
APTX4869は治療薬?
灰原が作らされていた薬の振り返りはここで終わりにして、次は以前考察したAPTX4869について簡単に振り返ります。
APTX4869考察-黒の組織のメンバーの認識&開発の目的について
私は、APTX4869は烏丸蓮耶が自身の病気を治すために、ラボメンバーに作らせ始めた治療薬だと考えています。
宮野厚司の研究については、アポトーシスの誘導により病気の細胞をプログラム自己細胞死で消すような動きを期待していたのではないかと考えています。
しかし、薬は完成せず、現時点で組織メンバーはAPTX4869を人を殺す毒薬として認識しており、ベルモットを除いて幼児化現象を知らないと考えています。
私は、烏丸蓮耶は薬の開発が間に合わず、すでに死亡しており、何者かが組織メンバーに知られず、烏丸になりすましていると考えています。
ちなみに私はシャロンとベルモットことクリスは別人だと考えており、烏丸になりすましている何者かはシャロンだと考えています。
灰原が作らされていた薬
ようやく本題である、灰原が作らされていた薬について考察していきます。
灰原は「作らされていた」と表現していることから、自分が自ら研究しようと企画したわけではなく、誰かの指示で研究・開発をしていたということになるわけです。
灰原は、灰原が組織を抜けるまでAPTX4869の開発にも携わっていたとなると、灰原が作らされていた薬とAPTX4869の開発、厳密にはAPTX4869の復活は、時期的に重なっていると考えられます。APTX4869によって、コナンが幼児化したのは組織の歴史から見るとつい最近のことになるわけですね。
APTX4869は組織からは出来損ないの名探偵と呼ばれているわけなので、完成していない認識になるわけです。
ここから考えていくと、灰原が作らされていた薬はAPTX4869と対になるような薬ではない、と考えています。
APTX4869は偶発的に幼児化をしたので、灰原が作らされていた薬はその逆の老化ではないか?といった考察は見かけると思います。
私は微妙に違うと思っていて、APTX4869で完成できなかった、目的を果たせなかったことを、違うアプローチで達成しようとしたものが、灰原が作らされた薬なのではないか?と考えています。
まず、灰原が作らされていた薬の目的自体が、老化かつ、APTX4869と対になる存在として作らせたのだとしたら、そもそもAPTX4869は完成していないとおかしいと思わないでしょうか?
対になる存在として作っているのであれば、APTX4869の真っ当な効果がなければ、灰原の作る薬は意味がないように思います。
私は、灰原が作らされている薬の目的は、APTX4869と同様に治療薬であり、その副作用として老化があると考えています。
老化すること自体が目的ではないという点で、微妙に違うと考えたわけですね。
先ほど述べたように、私はAPTX4869を治療が目的として作られたものだと考えています。
しかし、この薬は出来損ない、完成していない状態です。そう考えた時、この薬を作らせた人物は次こそは完成させたいと、同じ目的のものを作らせるのではないでしょうか?
私は、APTX4869の作用として、アポトーシスを誘導することによって、特定の疾患がある細胞を除去する目的があると考えました。
一方で、灰原の作らされていた薬は、アポトーシスを誘導するのではなく、特定の疾患のある細胞を老化させ、アポトーシスによるプログラム細胞死の対象とさせる、そんな動きをしようとしてるのではないか?と考えています。
一緒のように思えるのですが、
アプローチの違いとしては、APTX4869はアポトーシスを作用させて、特定の疾患のある細胞を優先的に消しにいく、
灰原の作らされていた薬は、特定の疾患のある細胞を老化させて、アポトーシスの対象になるようにする
というものです。
治療薬なら
この地球のほとんどの人間には
その価値を見いだせない愚かしい代物…
そう…この小さな国の女の子にしか必要とされない…
雛人形のような物だもの…
という灰原の発言と合っていないんじゃないか?と思う方もいるかもしれません。
ただ、もしもこの灰原の作らされていた薬の仮説が正しい場合、デメリットとしては、万が一特定の細胞だけでなく他の細胞も老化してしまったとしたら、病気が治るかもしれないけれど、細胞が老化するために寿命も縮まり、死が近付くことになります。
治すために使った薬が、結果的に死に近付くと考えた場合、基本的にほとんどの人間が死に向かって成長している、老いているため、より老化を加速させてしまうという状況は、ほとんどの人間にはその価値を見出せないという灰原の発言とは合致しそうです。
雛人形の比喩もありましたが、雛人形には子どもを怪我や病気から守り、将来幸せな家庭を築けるようにという願いを込めて飾られるようです。
この比喩を、灰原の作らされている薬の仮説に当てはめてみると、目的が治療薬という点と、副作用として老化してしまう可能性がある点が合致しそうではないでしょうか?
なぜ治療薬を作りたいのか?
ここで疑問となるのは、この薬を作らせた人物が、なぜそうまでして、治療薬を作りたいのかという点です。
私は次のような仮説を考えています。
私は、すでに烏丸は死亡しており、シャロンが組織を他のメンバーに知られないまま乗っ取ったと考えていると述べました。
シャロンがクリスと別人であれば、ニューヨークの話が本当の可能性があり、夫がいたことになります。そして、シャロンの夫は病気で亡くなったことになるわけですね。
そもそも、私がシャロンが烏丸の代わりに組織を乗っ取った経緯として考えているのは、シャロンが烏丸が作らせている薬の噂を聞き、夫に適用できるのではないかと考えたからではないかと考えました。
しかし、その夫は残念ながら亡くなったわけです。
このことがニューヨーク編での、
私にエンジェルも一度も微笑まなかった、について
エンジェル、つまりヘルエンジェルになる前の宮野エレーナは微笑まなかった
宮野エレーナが作った薬は、私に微笑まなかった
夫に使うことができなかった、間に合わなかった
というように解釈できるわけですね。
じゃあ、夫が亡くなったのなら、もう薬を作る必要がないのではないか?と思えるでしょう。
ここでメタ的な解釈が入ります。
それは、灰原の発言した雛人形をヒントにしたものです。
雛人形は子どもを病気や怪我から守って幸せを願う物、もしも、シャロンとクリスが別人であり、シャロンが烏丸の代わりに組織を乗っ取って薬を作らせているのであれば、もしかしたらそれは子どもであるクリス、ベルモットのためなのかもしれません。
例えば、シャロンの夫の病気が遺伝性の高いものであり、ベルモットもそれにかかっている可能性があるとかどうでしょうか?
烏丸の異次元的な年齢や、新一の幼児化など、非現実的な現象が前提としてある漫画だからこそ、灰原の作った薬には年齢の操作がありえるのではないかと考えてしまうかもしれません。
しかし、意外と作らせた人物は、ただただ子どもの成長を願っている純粋な気持ちなのかもしれません。純粋が故に、強大な悪になり得る、とか?
ただ、現時点でベルモットに病気の気配がないように見えるので、今もなおボスが薬を作らせ続けている理由が、ベルモットが病気だからという仮説は間違っている可能性が高いです。
またメモを読んでいただければと思います。